内科

COVID-19(新型コロナウィルスワクチン)個別接種

yoshiki

 高砂市では、ハイペースで集団接種を行っておりましたが、現在全国的なワクチンが不足で一時予約停止となっております。

 市内の各クリニックでは、リスクの高い慢性疾患のある方を優先に接種すべく、平行して個別接種を行っております。
 当院でも、基礎疾患のある当院かかり付けの方においては、年齢不問で、高砂市以外の方でも予約可となっております。また、普段慢性疾患以外でおかかりの方も、基本的にはかかりつけ医が責任を持って行いましょう、と言うことで、当院でも現時点で45歳以上のかかりつけの市民の方、と、徐々に対象年齢を下げています。
 65歳以上の高齢者は既に終えているべきですので、60歳以上の基礎疾患無く健康でかかりつけ医の無い高砂市民の方は、かかりつけで無くても予約させて頂いております。こちらは集団接種と連動して対象年齢を下げさせて頂きますので、市の集団接種予約再開まで、今しばらくお待ちください。

 今回のワクチンは扱いが大変ナーバスで、扱い方の失敗で各地でロスが出ています。当院では可能な限りミスが起こらないように、安心して受けていただけますように、その日接種の分は院長が早出して全員分調製しております。

【ワクチンの有効性】

 現在も新型コロナ感染者数は増えてはおりますが、ほとんどは若者です。
高齢者接種が進んだお陰で、ハイリスク患者が減り、重症入院患者が急速に減っており、もはや騒がなくとも医療危機は脱しました。

 本当にこのワクチンは効果的です。
 
 ただし、若年者ほど副反応もきつく、死亡例も有り、基礎疾患の無い40歳以下では逆に新型コロナウイルス感染症にかかっても死亡率が大変低いのです。
そのため、リスク・ベネフィットの観点からは、現状では打つべきかどうか非常に悩ましいのです。

社会的には集団免疫として高齢者を守るために若年者も打つべきとの意見もありますが、個人的にはうつ方がハイリスクとなれば、医療従事者以外は個人がリスクを負って社会の犠牲になる必要は無いのではないかと考えます。
 もちろん我々医療従事者は患者さんにうつしてはならない責務があるため、リスクがあろうと打つべきですが。
 そのため、40歳以下は現状、医療従事者・基礎疾患のある方以外は、当面予約は見合わせるつもりです。
 ただし、今後のさらなる新型の出現で、若年者の死亡率が上がるようなことがあれば、すぐに接種をお勧めします。
 相手が未知の新型である以上、常に相手の出方、最新の情報を得て、それに応じて対応を変えていくことこそが、本物の医療であると考えております。

変異により感染力は上がっていますので、接種が済んでも今後もずっとマスクは外せません。
必要以上に騒がず、かといって甘くも見ず、常に冷静に判断する姿勢こそが大切でしょう。

ABOUT ME
鹿嶽 佳紀
鹿嶽 佳紀
医療法人社団 鹿岳胃腸科・内科 理事長
内科医として30年、たくさんの経験を積ませていただいています。これからも皆様に最新・最良の治療を提供していきます。また、地域の医療水準の向上に貢献できるよう、日々進歩する医療を常に学んでいます。野鳥とDIYが大好きで、最近の休日は、専ら庭の手入れです。
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