"> 大腸カメラ検査後の次回検査はいつ?ポリープ切除後のフォローアップを解説|高砂市の鹿岳胃腸科・内科
消化器科

大腸カメラ検査後、次の検査はいつ?フォローアップの考え方〜便潜血検査で陽性になったら」シリーズ5

yoshiki

こんにちは。鹿岳胃腸科・内科です。

「便潜血検査で陽性になったら」シリーズ、今回が最終回です。

前回の記事では、ポリープが見つかった場合の切除と病理検査についてお伝えしました。

今回は、検査を終えた方からよくいただく質問、

「次の検査は、いつ受ければいいですか?」

にお答えします。

大腸カメラ検査は、一度受けたら終わり、ではありません。 定期的なフォローアップが、あなたの健康を長く守ります。

なぜ「定期検査」が必要なのか?

大腸カメラ検査で「異常なし」または「ポリープを切除した」と言われると、 ホッとして「もう大丈夫」と思いがちです。

しかし、定期的な検査が必要な理由があります。

理由1:新しいポリープができる可能性

一度ポリープができた方は、再びポリープができやすい傾向があります。

ポリープは大腸のあちこちにできる可能性があり、 前回切除した場所とは別の場所に、新たに発生することがあります。

理由2:小さなポリープは見逃されることがある

大腸は長く、ひだや曲がりが多いため、死角の多い検査ですので、3割程度の見落としはあり得ると言われています。

できるだけ丁寧に検査いたしますが、熟練医でも2割程度は、見逃す可能性があります。

定期的に検査を受けることで、 前回見逃された小さなポリープが成長する前に発見できます。最低でも毎年の便潜血検査は必要です。

理由3:大腸がんは「ゆっくり進行する」がん

大腸がんの多くは、ポリープから5~10年以上かけてゆっくりとがん化します。

つまり、定期的に検査を受けていれば、がんになる前に発見・切除できるのです。

これが、大腸がんが「予防できるがん」と言われる理由です。

次回検査の目安:ケース別ガイド

「次の検査はいつ?」は、検査結果によって異なります。

以下は一般的な目安です。実際の間隔は、検査後に個別にご案内します。

ケース1:異常なし(ポリープなし)

項目目安
次回大腸カメラ5年後
便潜血検査毎年

大腸カメラで異常がなかった場合、次の大腸カメラは5年後が目安です。

ただし、便潜血検査は毎年受けてください。 便潜血検査で陽性が出たら、5年を待たずに大腸カメラを受けましょう。

ケース2:過形成性ポリープのみ

項目目安
次回大腸カメラ3~5年後
便潜血検査毎年

過形成性ポリープは基本的に良性で、がん化リスクは少ないです。しかし、最近注目されている鋸歯状病変などは過形成性ポリープと大変似ているため、経過観察は必要です。

ケース3:腺腫性ポリープ(1~2個、10mm未満)

項目目安
次回大腸カメラ3年後
便潜血検査毎年

腺腫性ポリープは、放置するとがん化する可能性があるタイプです。 切除して取り除いていますが、新たなポリープができやすい体質と考えられます。

3年後に再検査を受けることで、新しいポリープを早期に発見できます。

ケース4:腺腫性ポリープ(3個以上、または10mm以上)

項目目安
次回大腸カメラ1年後
便潜血検査毎年

ポリープの数が多い、または大きなポリープがあった場合は、 1年後の再検査をお勧めします。

複数のポリープがある方は、見逃しのリスクも高くなるため、 より短い間隔でのフォローアップが重要です。

ケース5:高異型度腺腫・粘膜内がん

項目目安
次回大腸カメラ1年後
便潜血検査毎年

「高異型度腺腫」や「粘膜内がん(ステージ0)」は、 がんの一歩手前、またはごく早期のがんです。

完全に切除されていれば追加治療は不要なことが多いですが、 慎重な経過観察が必要です。1年後に必ず再検査を受けてください。

ケース6:浸潤がんが見つかった場合

粘膜より深くがんが入り込んでいた場合は、 追加の外科手術や専門医療機関での治療が必要になることがあります。

この場合のフォローアップは、治療を担当する医療機関の指示に従ってください。 当院でも、連携してサポートいたします。

便潜血検査は「毎年」続けてください

大腸カメラ検査を受けた後も、便潜血検査は毎年受けることをお勧めします。

「大腸カメラで異常なしだったから、便潜血検査はしばらくいいや」 と思う方もいらっしゃいますが、これは誤解です。

便潜血検査を続ける理由

  • 大腸カメラで見逃された小さなポリープが成長し、出血を起こす可能性がある
  • 新たにできたポリープからの出血を検出できる
  • 費用が安く、体への負担がない(便を採取するだけ)
  • 自治体の検診で無料~数百円で受けられることが多い

**大腸カメラは「精密検査」、便潜血検査は「スクリーニング検査」**です。 両方を組み合わせることで、大腸がんのリスクを最小限に抑えられます。

「異常なし」でも油断しないでほしいこと

大腸カメラで「異常なし」と言われると、安心してしまいがちです。

しかし、以下の方は通常よりも短い間隔での検査をお勧めすることがあります。

ご自身のリスクが分からない場合は、診察時にご相談ください。

フォローアップを続けることの意味

定期的な検査を「面倒だ」「お金がかかる」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、フォローアップを続けることには、大きな意味があります。

定期検査のメリット

メリット内容
がんを予防できるポリープの段階で切除すれば、がんにならない
早期発見・早期治療万が一がんができても、早期なら内視鏡で完治
治療の負担が軽い早期なら入院・手術・抗がん剤が不要なことも
医療費の節約進行がんの治療費は数百万円。早期なら数万円
安心して生活できる「大丈夫」という確認が、心の健康にもつながる

「何もなかった」という結果を確認することも、立派な検査の成果です。

よくあるご質問

Q. 大腸カメラを受けたばかりなのに、便潜血検査も受ける必要がありますか?

A. はい、お勧めします。大腸カメラ検査の後も、便潜血検査は毎年受けてください。 新たなポリープの発生を早期にキャッチできます。

Q. 5年後と言われましたが、早めに受けても問題ないですか?

A. 問題ありません。ご心配な場合や、便潜血検査で陽性が出た場合は、 5年を待たずに検査を受けていただいて構いません。

Q. 家族が大腸がんになりました。私も検査を受けた方がいいですか?

A. はい、強くお勧めします。大腸がんには遺伝的な要因もあります。 ご家族に大腸がんの方がいる場合は、40歳を目安に一度検査を受けてください。

Q. 検査の間隔を忘れてしまいそうです。

A. 検査後にお渡しする書類に、次回検査の目安を記載しています。 また、ご希望の方には、次回検査時期が近づいたらご連絡することも可能です。

まとめ:「一度きり」ではなく「続ける」ことが大切

大腸カメラ検査は、一度受けたら終わり、ではありません。

  • 異常なし → 5年後に再検査、便潜血検査は毎年
  • ポリープ切除 → 1~3年後に再検査、便潜血検査は毎年
  • 高リスク → 1年後に再検査

このサイクルを続けることで、 大腸がんを「予防」し、万が一できても「早期発見」できるのです。

シリーズのまとめ

「便潜血検査で陽性になったら」シリーズ、全5回をお読みいただきありがとうございました。

テーマポイント
第1回便潜血陽性!まず知っておきたい5つのこと陽性=がんではない。でも精密検査は必須
第2回放置するとどうなる?放置は危険。再検査ではなく精密検査を
第3回大腸カメラってどんな検査?検査の流れ、痛み、費用を解説
第4回ポリープが見つかったら?切除方法、病理検査、結果の見方
第5回次の検査はいつ?フォローアップの重要性と検査間隔

便潜血陽性は、「いま調べるべき」という身体からのサインです。

このシリーズが、あなたの健康を守る一歩になれば幸いです。

検査のご予約・ご相談

大腸カメラ検査のご予約・ご相談は、お電話にて承っております。

「前回の検査からどのくらい経ったか分からない」 「家族が大腸がんになったので、自分も検査を受けたい」

そんなご相談も、お気軽にどうぞ。

鹿岳胃腸科・内科

〒676-0078 兵庫県高砂市伊保1-4-27
TEL:079-447-3551
伊保駅から徒歩5分・駐車場10台完備

※この記事は一般的な健康情報を提供するものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。検査間隔は個人の状態によって異なりますので、詳しくは医療機関にご相談ください。

「便潜血検査で陽性になったら」シリーズ

ABOUT ME
鹿嶽 佳紀
鹿嶽 佳紀
医療法人社団 鹿岳胃腸科・内科 理事長
内科医として30年、たくさんの経験を積ませていただいています。これからも皆様に最新・最良の治療を提供していきます。また、地域の医療水準の向上に貢献できるよう、日々進歩する医療を常に学んでいます。野鳥とDIYが大好きで、最近の休日は、専ら庭の手入れです。
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