令和5年の当院内視鏡検査実績

yoshiki

【減少傾向の胃がん】

上部消化管内視鏡検査数は1050件と漸減しています。
生検の必要な方も、38件(3.6%)と僅かでした。
ピロリ菌感染者が激減し、未感染者及び除菌後の方が増え、胃がん自体が減少しています。
昨年は特に癌が少なく、胃がん2例、食道癌1例のみでした。
胃がんの一例は除菌後の方、もう一例は未除菌の方でした。


除菌後の方もリスクは残りますので、定期的な検査をお忘れ無きようにお願い致します。

【増加傾向の大腸カメラ検査】

下部消化管内視鏡検査は、394件と、増加傾向にあります。
そのうち93件は生検のみ、81件は手術やポリペクトミーが行われています。81件中、67件は当院でポリペクトミー、14件は紹介先での内視鏡切除や手術となっております。上部と違い、174名(44.2%)に何らかの処置が行われています。大腸がん健診陽性だった方や、血便など、何らかの症状があるか方が殆どのため、受験者のうちの有病率が高く出ていると考えます。

大腸癌は12名、高度異型腺腫は10名、腺腫性ポリープは123名に認められました。
進行癌は3件(0.8%)、うち2件は血便自覚、1件は健診で便潜血2回とも陽性の方でした。
早期癌は8件(8.5%)でした。3件は当院で切除しましたが、切除前に多くが癌を占めていた場合は、当院では切除しません。3件とも切除の結果、一部に癌が含まれていた粘膜内癌です。また、8件中5件は大腸がん健診陽性、2件は血便の自覚でした。前癌状態である、高度異型腺腫も9件中6件は大腸がん健診陽性、1件は血便の自覚で見つかっております。


【早期大腸癌なら内視鏡で切除できます】

ポリペクトミーや手術を行った79件のうち、44件は大腸がん健診陽性、10件は血便自覚でしたので、大腸がん健診陽性や血便自覚は、何か疾患がある可能性が高いと考えます。


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